もし友達が子宮外妊娠や流産になったら、何と声をかければいいのか?

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まっちゃん.
こんにちは。まっちゃん.(@futtekonai)です。

今回はブックレビューではない記事です。

唐突なタイトルですが、実は私は子宮外妊娠を1回、流産を1回経験しました。

どちらも、妊娠を継続できない状態です。

起こる確率は、子宮外妊娠は1~2%、流産は30代前半で15%程度だそうです。

ひょっとして、あなたの身近なところにも経験者がいるかもしれません。

アラサー女子
もし友達がそうなったら、なんて言ってあげればいいのかな…
まっちゃん.
受け止め方は人それぞれなので、これがベストな対応!って一概に言えるものではないかな…。

私が逆の立場でも戸惑うと思う。

なかなかオープンにされる話題ではないので、私が経験して思ったことを書いてみます。

悲惨な内容やグロい表現は一切ありません!男性も女性も、安心してお読みくださいね。

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これまでの経緯

2017年春 1回目の妊娠
子宮外妊娠で入院&手術
2017年秋 妊活再開
2018年春 2回目の妊娠
流産

子宮外妊娠と流産について

入院中の食事

子宮外妊娠で入院時、一番豪華だったメニューはたけのこご飯。

流産は一般的に知られていますが、子宮外妊娠(異所性妊娠)って聞き慣れない言葉ですよね。

私も自分がなるまで、ほぼ意識したことなかったです。

本来ならば子宮内膜に着床するはずの受精卵が、子宮内膜以外の場所に着床してしまうことを、子宮外妊娠といいます。

引用元:https://www.babys-room.net/1487.html

私の場合、左の卵管に着床していました。

受精卵を移動させることはできないので、

スタンダートな治療方法としては、卵管ごと手術で取り除くことになります。

子宮外妊娠は、放っておくと卵管が破裂して激しい痛みが出て、最悪の場合は死亡するケースも。

早急に手術する必要があります。

まっちゃん.
子宮外妊娠かも、とわかった瞬間から先生たちの表情と声が急にシビアになったのを覚えてます。

緊急度高く対応してもらえたおかげで、私は痛みが出る前に手術できました。

片方の卵管を取り除いても、日常生活で不都合は特にありません。

また妊娠することも可能です(確率は下がります)。実際、私は妊娠しました。

そして残念ながら2回目の妊娠は流産となったのですが、子宮外妊娠の経験とは直接関係ないそうです。

2回妊娠しても、数週間では「親」にならない

まっちゃん.
2回の妊娠と、子宮外妊娠、流産を経て、感じたことは。

妊娠・流産にまつわる書籍やネットの文章を読んでいて、ずっと違和感を感じていることがあります。

それは、多くの文章が「妊娠したら、女性には母親の自覚が自然と芽生えるもの」という前提で書かれていること。

「赤ちゃんに会える日が待ち遠しいですよね」
「親にとって、赤ちゃんを失う以上の悲しみはあるのでしょうか」

こういった表現を、多くの女性はひっかかることなく読めるのでしょうか。

私は、なんとなく居心地の悪さを感じます。

私は、1回目も2回目も、母親の自覚が芽生えないまま妊娠を終えました。

 

1回目の妊娠

1回目の妊娠は、妊娠がわかった直後に子宮外妊娠と診断され、あっという間に入院、手術。

そもそもの妊娠期間が短かった。

 

2回目の妊娠

2回目の妊娠は、1回目より少し長かった。

食べ物や生活習慣に気をつけたり、今後の生活について夫と一緒に計画したり、

そういう準備は当然やりました。

子育て環境のために引っ越しまで本気で検討して、いくつか物件を見に行ったりもしました。

 

でも、胎児がお腹の中にいる体感は全然ない時期だし、

私自身は「是が非でも赤ちゃんが欲しい!」という感じではないこともあり、

母親として子どもをいとおしむ感覚は、まだ湧かなかったです。

まっちゃん.
子宮外妊娠後でも妊娠できるんだなぁ、とか、夫がワクワクしてるなぁ、とかの喜びはありました。

 

こんな具合で数週間を過ごしていたのですが、

だんだん胎児の成長が芳しくないことがわかり、残念ながら流産となりました。

寿司

妊娠中は生魚を避けていたので、最近、久しぶりに回転寿司に行きました。

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ズレた感じで心配されないか、と心配

今、こうやって子宮外妊娠や流産を公言してみたわけですが、

「他人が想像する私の悲しみ」と「実際の私の感情」には、おそらくギャップがあるんじゃないか、と思っています。

要は、人に言うと私の実感とはズレた感じで心配されちゃうんじゃないか、と心配してます。

 

この春の流産の直後、実際の私の感情はこんな感じでした。

  • また妊活からやり直し、「ふりだしに戻る」の脱力感:45%
  • 子どもを楽しみにしていた夫の願いを叶えられなかった:25%
  • リアルに考えるとめっちゃ大変そうな東京での出産・子育てが先延ばしになった安堵感:10%
  • もう子どもいいかも、今世は遊んで暮らしたい:10%
  • 胎児に対するいろんな感情:7%
  • 両親は孫が楽しみだっただろうになぁ:3%
こんな感じで「親の自覚」がまだなかった私は、

胎児を失う悲しみも罪悪感もよくわからないまま妊娠を終えました。

流産が濃厚になった当日は、さすがに落ち込んで泣いたりもしたけど、

「なんかこれ『正しい流産の悲しみ方』じゃない気がする」とうっすら感じていました。

落ち着いてから気持ちを整理してみると、親としての悲しみや罪悪感より、

妊活がふりだしに戻った脱力感のほうが大きいというのが率直な感想だな、とわかりました。

2回続くなんて「まさか」だし、なかなかしんどみがあるもんです。

 

まっちゃん.
「正しい流産の悲しみ方」をしていないことには、少しだけ後ろめたさがありました。

腫瘍とかじゃなくて「命」が出て行ったのに、なんだか自分は冷たい、人間としてちょっとアカンやつかも、と。

ただ、「妊娠した女性は自然と母親の自覚が芽生える」という大前提にどうも馴染めない自分の率直な感情は、ちゃんと認めておきたかった。

なので、この文章に書き出してみました。

 

妊娠とか流産に限らず、人生の出来事をどう受けとめるかは、人それぞれです。

本人が語らない限り、他人の想像がなかなか及ばない部分もあるでしょう。

だったら、せめて自分だけは受け止めてあげたいな、と思います。

ちなみに、流産の報告がてら、自分の母に聞いてみました。

私を妊娠した初期の頃、「この子の母親になるんだわ〜」って実感あった?[/voice]
うちの母
ううん、全然。

「子どもが生きがい」と言っていたうちの母ですら、最初はそんなもんだったそうです。

かけられたい言葉、かけられたくない言葉

この春の流産の後、私はこんなことを考えました。

まっちゃん.
子宮外妊娠や流産の経験に、あまり蓋をしたくない。

むしろ私は書くことで経験を昇華できるから、今の気分は「書きたい」。

でも公言すると、ズレた感じで心配されるかも。

それはそれでしんどいな〜…。

というわけで、あくまで私個人の見解ですが、

今かけられたい言葉、かけられたくない言葉を考えてみました。

あなたの身近な人が同じような経験をした時にも、何か参考になるかもしれません。

そうなればいいなという思いも含めて、書きます。

 

かけられたい言葉

「励ましたいけど、何を言えばいいんだろう…」という方、きっといらっしゃると思います。

まず、優しくそう思っていただいて、ありがとうございます。

私は、ここまで読んでいただけただけで嬉しいし、さらに「読んだよ」と一言いただければ満足。

一般的に、初期の妊娠や流産は、人に言えない、わかってもらえないストレスが大きいと思います。

まずは「そうだったのね、色々あったのね」と、ただそのまま受け止めてもらえたら、私は嬉しいです。

 

これは私以外の流産経験者も、似たような感じではないかな…と推測します。

今後、あなたが身近な人から流産を打ち明けられたら、まずは聞き役に徹してあげればよいかと。

「人に言えない時期なのに、一気にいろんなことが起きて大変だったんじゃない?よかったら、いつでも話聞くからね」的な。

打ち明けるってことは、本人も少しは吐き出したい気持ちがあるのだと思います。

ただし、聞き役は根掘り葉掘り聞きすぎないよう要注意…!

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かけられたくない言葉

逆に、あまり言われたくない言葉もあります。

「若いからまた妊娠できるよ!」「あきらめないで!」と今言われると、苦笑いしか返せないです。

もちろん、悪気なく励ましてくれてる意図は察します。

でも、私の場合、さっきの感情パーセンテージの通り、妊活がふり出しに戻った脱力感が大きいので、

「妊活も妊娠終了もそれなりに心身しんどいのに、あれをまたやれってか…」と思ってしまいます。

 

もし、がっつり不妊治療から流産した方であれば、

また治療を再開することの精神的・肉体的・経済的負担はかなりのものだと思います。

そうでない人も、「また妊娠しても流産するかも」という考えが頭をよぎりやすくなっているでしょう。

母親の自覚が芽生えていた人にとっては、「失った子をそんなに簡単に忘れられない」と悲しくなるかも…。

 

「また妊娠できる」「あきらめないで」は、直後に安易に言うのは控えるべきかな、という印象です。

あと、「あれが体にいいよ」「あれはしないほうがいいよ」というアドバイスも、直後は聞くのがしんどいと思います。

ハーゲンダッツ

夫、「おごりやで(ニヤリ)」と言いながらハーゲンダッツとみかんゼリーとあと何か(忘れた)を買ってきてくれました。おおらかで励まし上手です。

 

妊娠中の方、お子さんがいる方へ

私の知人で今妊娠してる方やお子さんがいる方へ。

私に何か遠慮していただくような必要は一切ないです。

「子どもの話はやめよう」とか、「SNSに子どもの写真をアップするのはやめよう」とか、

「妊娠・出産の報告は控えよう」とか、そういうお気遣いは不要です。

さすがに流産と決まった当日は、産婦人科ですれ違う妊婦さんにイラついたりしたけど、

今の気持ちは平常運行です。

まっちゃん.
理想を言うと、腫れ物に触るような扱いではないけど、

「あ、私のこと気にしてくれてるぽいな」って接し方をしてもらえると、嬉しいです(わがまま)。

 

「妊娠しておいて親の自覚がないとは、けしからん!」「そんな程度の覚悟でちゃんと子育てできるわけ?」と感じる方もいらっしゃると思う。

実際、私はけしからんのかもしれません。

が、これを機に、広い世の中にはこういう人間もいることを、頭の片隅に置いていただければ幸いです。

また妊娠できたら、時間の経過とともに親としての自覚は今までより持てると思うし、ありがたく子どもが生まれたら腹括って育てるの一択で頑張る所存です。

蛇足ですが

今回、記事内で「妊娠しても数週間では親の自覚は芽生えない」ということを書くのは、ちょっと迷いました。

「母性的にタブーな本音」を書くのは、ちょっと勇気いりますね。

出産も子育ても経験してないから、なおさら。

 

一方、私はこれまでに、子持ち女性の「母性的にタブーな本音」に希望を感じることがありました。

「今では子ども3人もいるけど、第1子は義務感で産んだ」とか、

「産んだ当初はかわいいと思えず、死なせないためにお世話してた」とか。

特に私に向かって発せられた言葉ではないのですが、心に残ってます。

なので、「インターネットの片隅にちょっとくらい書いてみるか」と思い、今回の記事に至りました。

妊娠・出産・子育て界隈のトーンに居づらさを感じる私の経験や考えが、

誰かが生きて行くことや、誰かと誰かのコミュニケーションにとって、

少しは役立てばいいなと思います。

 

そして、子宮外妊娠や流産は、あまり積極的に語られる話題ではないです。

とってもデリケートな話題だから、無理もない。

私も、「女たち!オープンに語っていこうよ!」なんて呼びかける気は一切ありません。

ただ、1回目の妊娠で子宮外妊娠となった後、

子育て中の友人が「実は私も流産したことがあって」とさらりと打ち明けてくれて、

突然の展開に混乱していた心が慰められる、ということがありました。

 

だから私も、悲しすぎたり、グロすぎたりしないトーンの文章で、自分の経験を書いてみたいと思いました。

まっちゃん.
短期間に心身ともにめまぐるしい変化があり、まだのんびり脱力期です。

身軽な今こそできることを楽しみながら過ごそうと思っています。

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